海外ブランチの立ち上げ
タイ・ベトナムにブランチを設立しましたが、設立はあくまでスタートです。日本のメンバーもつながり合いながら、現地メンバーとともに成長できる体制をつくっていきます。
2021年
FOURDIGITは20周年を迎えます。
2001年にゼロからスタートした会社は、
現在4カ国6社、約230名の仲間と共に
デジタルデザインを中心とした事業を行っています。
20年の月日の中で出会った方々、関わっていただいた皆様、人のつながりがなければ、現在のFOURDIGITはありません。
あたらめて皆様に心より感謝を申し上げます。
FOURDIGITは、時代の変化やデジタル技術の発展と共に、様々な出来事を乗り越え、成長してきました。
20年間の歩みをデジタルデザインの歴史と共に振り返り、この先進むべき未来の方向性を探ります。
これからも引き続き、FOURDIGITをよろしくお願いいたします。
2001-02
2003-04
大手クライアントの実績を積み重ね、会社も順調に成長。初めての社員旅行でグアムへ弾丸ツアーにも行きました。
2004年には表参道オフィスへ移転。その時のメンバーは20名ほど。当時は中村勇吾さんのecotonoha(2004年カンヌ国際広告祭で日本企業で初めてインターネット部門グランプリを受賞したWebコンテンツ)をはじめ、Flashを使った新しい表現がどんどん出てきていた時代。メンバーがFlashをいじり倒しながら朝を迎えていたのは良い思い出です。
Webサイト制作だけでなく、ログ解析、デジタルの営業ツールなど、クライアントのビジネスに必要なものを提供しようという動きが、継続的な成長を支えていきます。
2005-06
2006-07
2007
大型のタワーマンションや高級物件が多数出てきた時代。手がけた野村不動産のインタラクティブバナーが、2007年 Yahoo! JAPAN インターネット クリエイティブアワードで特別賞を受賞しました。駆け出しのFOURDIGITにはとても大きな賞です。
この頃マンション販売の広告を請負い始め、それに合わせて広告解析のツールを開発するプロジェクトが始まりました。広告で重要なROI(投資対効果)にちなんで「ADROI」と命名。制作だけでなく包括的なソリューションを提供するため、またデザインとは別のビジネスをつくるためのチャレンジでした。
この頃、FOURDIGITのロゴがリニューアル。コーポレートサイトも新しくなりました。
2008-09
2009
リーマンショックによって不動産領域が特に大きな影響を受けている中、不動産以外の案件に注力して取り組んでいくことになります。映像プロダクションのROBOTとプロジェクトに取り組んだのもこの頃。ANAのキャンペーンサイトは、当時流行した「入力した自分の名前がドラマムービーの中に登場する」というもの。先進的な技術を使ったプロジェクトに参加し、自分たちの成長を感じました。
そんな矢先、FOURDIGITのクリエイティブを創業期から支えてくれていたアートディレクターが退職。この後の数年間、会社としてデザインクオリティをどうやって高めていくかに苦戦しながら、若手のメンバーが次の時代を作っていくことになります。
2010-11
不動産領域以外の実績も着実に増え、Flash時代の象徴的なプロジェクトに参加することになります。SONICJAMと協働で取り組んだ、キャンペーンサイトです。1→10、Bascule、BIRDMANなど、今見ると錚々たるプロダクションで臨んでいて、デジタルクリエイティブ業界を巻き込んだ大きなプロジェクトでした。
サービスデザインのような取り組みも、この頃から行うようになります。イノベーションキッチンの「eyeBrake」はFlashによる商品検索インターフェースで、ウィンドウショッピング体験をWeb上に作り上げるというプロジェクト。
また2011年にはYahoo! 不動産のコンテンツマネジメント事業を開始。この事業を担う専門チームの編成に向けて動き出しました。
2012-13
2014
2015-16
JALのコーポレートサイトは、高い評価をいただき数々のアワードを受賞。サイト制作の大きな実績が生まれたのもこの頃です。サービスデザイン領域では、イギリスで実証実験プロジェクトに参画。コンテンツ運用のチームは不動産領域の他にも、ロレアルやベネッセなど大規模運用の展開を始めました。
実績は華々しいものがありましたが、しかし内部は疲弊していました。
クオリティを追求することと、大規模プロジェクトのコントロールに苦しみメンバーは疲れていたし、案件を納品できず全社でフォローに回ったことも。子会社として独立したCREATIVE SURVEYも、設立当初なかなか進捗できていませんでした。
拡大に伴って苦しい思いもたくさんしました。それでも成長していくためには、その度になんとかやりきるチーム力が大事だと気付かされた時期でした。
2016-17
各子会社はさまざまな波を乗り越え、組織として強くなっていきました。しかし同時に、プロジェクトの大規模化・高度化が進み、一つのチームでは受け止めきれないプロジェクトも。
結果的に、子会社3社を吸収合併する形で、FOURDIGIT Inc.を統合。同時に事業の整理も行い、改めてデジタルデザインを中心にセットし直しました。
この頃組織は全体で200名ほどになろうとしていました。
会社の統合は痛みを伴う改革でした。納得が得られなかったり変化に対応できなかったメンバーも。いろいろな想いが交錯して、人が辞めていってしまう時期でもありました。
組織変更を経て、サービスデザインチームはより大きなプロジェクトへ参画。NTTデータとの提携も進み、海外で推進するプロジェクトも増えていきます。
2018-19
会社の統合から少し時間が経ち、徐々にFOURDIGITの立ち位置や強みが明確になっていきました。
2018年、NTTデータと少額出資による資本業務提携を発表。サービスデザインチームは大きく成長していきます。この頃にスタートしたプロジェクトが「ゆうちょ通帳アプリ」「イオンカード 暮らしのマネーサイト」などです。2019年には、タイへのブランチを展開。タイのUXデザイン会社がまるごとFOURDIGITに参画する方式。会社同士で一つのチームになるという貴重な経験ができました。子会社のCREATIVE SURVEYはアンケートサービスとして黒字化を達成。Sansanと資本提携し、一緒に運営していくことになります。
組織・サービス・ビジネスをどう育てていくのか、様々な場面で向き合うことができた時期でした。
2020
2020年3月、数年前から進めていたIPOの準備スケジュールを見直すことに。成長投資の必要性、そして新型コロナウイルスの流行。業績は順調ではありましたが、いまIPOすることが本当に会社やメンバーのためなのかを考えた結果でした。
ベトナムにブランチを設立します。半年で10名ほどのチームが立ち上がり、優秀なメンバーが集まっています。海外のブランチを展開したことで、これからの組織づくりはアップデートを求められます。これまで独立した動きをしていた大阪ブランチも、FOURDIGIT全体で連動していく方向に舵を切りました。
そして迎えた20期。プロジェクトの広がりをチーム・組織全体で取り組んでいくこと、ブランチの考え方をアップデートすること、コロナ禍でのコミュニケーション・働き方をもう一度考えることなど。いろいろな想いを込め「We connect」というテーマを掲げています。
私たちが目指すのは、デザイン&テックでこれからの未来をより良くすること。日々進化するデジタルテクノロジーは、今や社会において必要不可欠なものとなりました。デジタルテクノロジーを関わる人すべてが心地よく感じる体験にデザインし、より良い未来へと繋いでいきます。
確かな価値を提供していくために、2023年までの3年間を「自分たちが変わっていく成長の時期」と定めました。そのうえで掲げたテーマは3つ。グローバル施策の”Local & Global”、事業推進施策の”Design & Tech”、社内施策の”Life & Work”です。
社内とつながり、顧客とつながり、マーケットとつながる。「We connect」を合言葉に、まずは自分たちが変わっていくことから、あらゆる施策を実行していきます。
各地のブランチやメンバーがつながり、一体感を生むためのテーマです。2011年に立ち上がり、独立性を重視していた大阪。2019年にジョインしたタイ。2020年にゼロから立ち上げたベトナム。それぞれの地域やマーケット、メンバーを尊重しながら、それぞれの強みを融合し、FOURDIGIT一体となった価値提供を目指していきます。
タイ・ベトナムにブランチを設立しましたが、設立はあくまでスタートです。日本のメンバーもつながり合いながら、現地メンバーとともに成長できる体制をつくっていきます。
事業としてデザインを提供するだけではなく、現地のデザインマーケットの発展に貢献できるような活動を行っていきます。イベントやセミナーの開催、教育機関などとの連携を検討中です。
東京-ベトナム、東京-大阪、タイ-ベトナムなど、それぞれの成長機会と強みを活かすため連携します。横断的なプロジェクトを積極的につくり、コミュニケーションを活発に取っていきます。
大阪ブランチは長く独立したチームとして運営してきましたが、距離的制約を乗り越え、FOURDIGIT一体となってプロジェクトを遂行できる体制を整えます。
事業の主軸となるテーマです。より良いデザインサービス、それを実現するためのより良いデリバリー体制という意味合いを持っています。中心となるのが、DesignOpsチームの立ち上げ。周辺事業の展開や、メンバーの育成施策なども含めて、価値あるデザインを継続的に提供できる体制を整えていきます。
コンテンツ制作を継続して請け負うだけでなく、UX設計から定性と定量のメトリクス管理、BMLサイクルの構築まで。解析と改善も含めた一連の施策に伴走する、DesignOps体制を整えます。
デジタルデザイン事業が持つケイパビリティをもとに、周辺事業を展開します。すでに展開しているCREATIVE SURVEYだけでなく、シードを生むための活動もスタートさせます。
私たちの歩んだ20年間、あらゆる環境が変化しました。コロナ禍で働き方やパフォーマンスに対する様々な考え方も生まれています。一人ひとりの生活と仕事に寄り添うために、環境や制度をアップデートしていきます。FOURDIGITで働くことが、単に仕事をする場所というだけでなく、メンバー全員にとって価値あるものになるよう、改善を重ねていきます。
リモートワークや働き方について、いろいろな考えが交錯する今を好機と捉え、より良い働き方を見つめ直します。一つの正解ではなく、継続して改善できる体制を目指します。EXデザインチームによる社内リサーチからスタートし、最終的に制度や報酬体系、就労規約などをアップデートします。
リモートワークの実現によって、これまで就労が難しかった人たちにも雇用の幅を広げていきます。様々なバックグラウンドの人がにぎやかに働く広場をイメージして、「FOURDIGIT SQUARE」と名付けました。インセンティブの仕組み、トレーニング、報酬制度、子育て支援などの見直しも行っていきます。
タイ・ベトナムにブランチを設立するとともに、メンバーが滞在できるレジデンシーを用意しています。渡航制限の落ち着いた段階で制度を整え、世界各地でのサテライトワークを支援していきます。
海外ブランチとのコミュニケーションや、グローバルプロジェクトの参加、テクニカル・リファレンスの多くが英語文献であることも鑑み、メンバーの英語学習を支援する活動を行います。
「ビジネス」「デザイン」「テクノロジー」の複合的な知見を深めるために、常に最新の情報をキャッチアップする環境を作り、会社全体のリテラシーを高めていく活動を行います。
20周年、そして「We connect」の施策を通じ、FOURDIGITが大切にしていることや活動を広く伝えていきます。ブランドアドバイザーも迎え体制を強化し、共感と信頼をいただけるよう、PR活動を推進します。