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2020.03.13

クライアントを巻き込んだ“ワンチーム”で取り組む 高品質のデジタルものづくり

フォーデジットとNTTデータは、2018年4月の業務資本提携以来、ビジネス/サービスデザインはじめ、業務変革やITの導入定着など、さまざまなクライアントのデジタルトランスフォーメーション(DX)推進に共同で取り組んできました。

 

プロジェクトに参画し、ともに試行錯誤を重ねてきたメンバーがクライアントのビジネスの目的を果たすプラットフォーム開発に当たり、見えてきた課題やその解決の方向性について意見を交わしました。(前編はこちら

末成 武大 - Takehiro SUENARI

株式会社フォーデジット
取締役

畑野 全志 - Akishi HATANO

NTTデータ
第四金融事業本部
金融グローバルITサービス事業部
第五統括部 クレジット営業企画担当 部長

金原 学 - Manabu KIMBARA

NTTデータ
第四金融事業本部
金融グローバルITサービス事業部
第五統括部 第九開発担当 課長代理

飯尾 将史 - Masafumi IIO

ネットイヤーグループ
デジタルビジネスデザイン事業部
サービスデザイン部 部長
ストラテジックデザイナー

フロントと基盤のケイパビリティを了解した上で、何ができるのかをワイガヤで話し合う楽しさを

飯尾:日本企業がこれまでのシステムの存在を前提に新しい仕組みにチャレンジするには、制約事項をどうクリアしていていくのか、その解決策を提案する必要があると思うのですが、皆さんはどのようにアプローチしているのでしょうか。

 

畑野:企業はいろいろ失敗を重ねているわけです。かっこいい青写真を提案されて、「こういう世界ができるのか!」と飛びついても、結局ソリューションを入れただけで終わってしまう、といったご経験もあると伺いました。一方で既存システムを作り変えるには莫大な費用がかかるのですべてを刷新するのは現実的に難しい。だから、青写真を出す側としては「新しいシステムではこのような世界が実現できます。加えて現行のレベルを維持するにはこの部分を改修する必要があるのでコスト的にこのようになります」といった条件は必ず伝えます。我々も現行システムでのクライアントのこだわりを理解する必要があると強く感じています。
一方、サービスごとに色分けしてコストを下げるといった正攻法も使う。クライアント側でも部門が分かれて横断的に調整しなければならないような場合には、我々のような複数部署の方とご一緒している者を仲介者として、うまく使っていただくこともあります。特に長くお付き合いしているお客様に対しては強いですね。

NTTデータ 畑野さん

飯尾:クライアント社内も縦割り組織であることが多く、それぞれの部署で目論見が違う中、合意形成を図る上で共通の目指す姿を打ち出す必要があると思います。

 

金原:思うに、関係者が一緒に話す場が不足しがちになる、というのは課題の一つですよね。UI/UX、システム、マーケティングとそれぞれの観点を持ったステークホルダーが、物理的な拠点も異なる中でプロジェクトを進めていく必要がありますから。

 

末成:クライアントと一緒に、フロントと基盤のケイパビリティを了解した上で何ができるのかをワイガヤで話し合うのって、とても楽しいと思うんです。ラグビーではないですが、“ワンチーム”になって初めてできることがあると思うのですが、そもそもクライアントと一体になって話したり考えたりする場がなかなか作れていないですよね。
その点、当社とNTTデータさんとはテンポラリーなコミュニケーションにおいてワンチーム化できていると思いますが、良いサービスを提供していくためにはクライアントとのワンチーム化も必要ですね。

 

金原:開発が小規模なら、少数のワンチームでスピーディーに取り組めますが、規模が大きいとどうしても意思疎通がしづらくなる。
クライアントも自社もステークホルダーが多く、体制が膨らみます。特にこのPJは大規模かつスピード感があるので、難易度が高いのではないないでしょうか。

 

末成:こうしたプロジェクトは、生みの苦しみの時期と、その後に分けて考えられます。とにかく仕組みをつくるのには困難が伴いますが、その後はスムーズに進むかと。

 

金原:最初に新しい仕組みをつくれば、後は回しやすいですね。

フロントエンドとバックエンドは“粗結合”ではなく“密結合”を

末成:これまでさまざまなプロジェクトに取り組んできましたが、うまくいっていると思いますよ。物量が多く関わる人数も多いので、情報をひとつシェアするのも大変ということはあるけれど、お互いよく歩み寄っていると感じています。お互いに影響することを察知してコミュニケーションしている状態はいいですね。それぞれが線を引いて「後は知らない」というケースは多いですから。

 

金原:トンネルを掘るのと同じ。双方から真っすぐ掘っていければいいと思いますが、プロジェクトを進める中では途中で右に行って、やっぱり左に行ってといったこともありますね。UX検討では改善を前提としたアプローチが特性なんでしょうか?

NTTデータ 金原さん

末成:フロントエンドやデザイン領域にはそもそもそういう気質がありますね。入口に戻ることも、場合によっては掘った穴を埋めることもある。それとは別に関係する範囲があまりに広いので、クライアントの社内調整の結果として仕方ない面もあると思います。

 

金原:そこをあげつらっていてはカオスになるので、最後にはトンネルが開通するように、ゴールの目線合わせと信頼関係が大事ですね。まずUXがあって、その後にそれを実現するシステムがあるという順番になっています。

 

末成:本来は、エンドユーザーが触れるところから決めていく必要があるからです。なので、設計フェーズではフォーデジットが常にNTTデータさんの一つ前の工程をリードしている形。
でも製造工程では、NTTデータさんにうちのPMもやってもらいたいと思っています。クライアントの要求を必要以上に受けてしまったり、ものづくりにこだわりすぎてしまうので。その点、NTTデータさんはブロックすべきことにはしっかり対処しているから(笑)。

 

畑野:いや、うちも単純にブロックできないところも多いですよ(笑)。

 

金原:デザインは目に見えるから、どうしてもこだわりたくなりますよね。オーバーフローの概念は決めてますが、エラー時の対応策など細部を明確にする必要はありますね。包括的なニーズを承ることになるので、最終的に実現したいUI/UXとシステム仕様の整合が取れているか、見極めるところは外せないです。

 

飯尾:フロントエンドとバックエンドが粗結合ではなく密結合していかないと、どちらかの体力が尽きてアウト、になりかねませんね。

UXとシステムとマーケティングの画期的な“ワンチーム”をつくる

末成:プラットフォームが出来上がって集客とかマーケティング施策はどのタイミングで入ってもらうのがいいんでしょうね?

ネットイヤーグループ 飯尾さん

飯尾:どのような商品やサービスのどのようなエンドユーザーに対して、何を目的に、どのようなコミュニケーションをとるべきか。施策を企画検討する段階から入りたいですね。ローンチ以降であれば、ユーザー体験上の課題抽出や改善設計を検討するタイミングでも加わりたいです。

 

末成:納品がゴールではなく、むしろその時点からがスタートです。せっかく立ち上げたんだから、「こんな新サービスをやりましょう」とどんどん提案していきたい。先方の担当者がバナーのチェックで忙しくて新サービスを考える余裕がないという状況にもなりがちですが、そういったことは当方の別動隊が引き受けますから新しい施策を一緒に考えていきましょうと言いたいですね。

 

畑野:今回の座組は当社においても挑戦的なモデルです。クライアントが価値を見出してくれていますし、社内でも評価されています。ものづくりの対価を得るだけでなく、つくったものでクライアントのビジネスに貢献するパートナーを目指すという当社の方針に合致しています。クライアントのKPIにコミットして、その対価を得るというモデルがこの座組でできると面白いですね。

フォーデジット 末成さん

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